インセンス(薫香炉)

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インセンスやアロマといえば親しんでおられる方は少なくないと思います。
香りには、一般の人が考える以上のパワーがあります。
脳には、感情・本能を司る「大脳辺縁系」と、理性的な思考を司る「大脳新皮質」の二つがあります。
五感(視覚、聴覚、触覚、味覚、嗅覚)の中で唯一、嗅覚だけが感情・本能に関わる「大脳辺縁系」に伝達されます。
さらに「大脳辺縁系」には記憶に関連する「海馬」という器官があります。
そのため、香りは記憶を呼び起こすきっかけとなるのです。

つまり香りは理性をバイパスして、感情に訴えかける力があります。

ご存知のように人間の脳は無意識が先で、顕在意識はそれに理由づけをして納得するところがあります。
人に恋愛感情をもつなんていうのが典型的です。

恋愛の場合、その後に社会的な関係における損得が働き、その感情を出すか出さないかが決まるのが人間の意思のプロセスではないでしょうか。

つまり香りをコントロールすることで、他人の感情も変えることができるのです。

インセンス=お香 は世界で楽しまれている

まず、インセンスの基本からお話しします。
以下、日本で代表的な、お香の英語名を挙げます。

日本語 英語
沈香 Agarwood
零陵香 Foenun Graecum
薫陸(洋乳香) Pistacia Lentiscus
大茴香 Star Anise
鬱金 Turmeric
白檀 Sandalewood
山奈 Hedychium Spicate root
龍脳 Borneol
丁字 Glove
桂皮 Cinnamon
貝甲香 Shellfish incense
甘松 Spikenard
安息香 Benzoin
かっ香 Pogeosemon Cablin
青木香 Saussuree Root
乳香 Frankincense

当たり前なのですが、お香がアロマの世界でも楽しまれているものが多数あります。

なんとなく日本固有のもので敷居の高いお香も、エッセンシャルオイルを中心に扱うアロマも、広い意味ではインセンスなのです。

インセンスの素材問題

一方、インセンスならではの問題もあります。
インセンスの王様と言っても過言ではない沈香という香木があります。木が樹脂を出し固まったもので、よいものは水に沈むため沈香という名前がつけられています。
奈良の正倉院には蘭奢待(らんじゃたい)と呼ばれる沈香があり、鎌倉時代に日本に持ち込まれたようですが、歴代の権力者が削って使ったことでも有名な沈香です。
現在、沈香の原材料は乱伐のためなくなり、ベトナムやインドネシアで栽培されています。
品質はピンキリで見定めが難しいところです。

このようにインセンスは供給が限られるものが少なくありません。

ところが沈香が入っているという線香はいともたやすく、安価に入手できます。
それは合成香料を使っているからです。
インドや日本のショップでも線香は安く入手できます。理由はほとんどが合成香料を使っているからです。
これは悪いことではありません。フェロモンと媚薬の記事にも記載しましたが、もし天然素材を使って香水やインセンス製品を作ったら世界中の動物や木があっという間に消え失せることになります。
沈香はすでにワシントン条約の対象となっています。

ただし人工香料では本来の素材のもつ効能は当然ながら期待できません

栽培しているとはいえ、エッセンシャルオイルを作ることも簡単ではありません。バラの場合、わずか500グラム作るために0.5トンものバラの花を必要とします。

まず、天然素材のおかれた厳しい環境を理解し、大事に使いましょう。

インセンスの医学的効能

香りを楽しむだけでなく、古くからインセンスに言われている効能を期待する場合は天然素材が必要です。
インセンスは肺に吸い込んでいるという事実を忘れないでください。

薫香とお香

お香は様々な種類が売られているので、マインド・クラフトでは珍しいものしか扱いません。
弱い火力でインセンスからの香りを楽しむ方法をご提案します。

香炉

このような簡単な香炉にティーキャンドルだけで、お香は楽しめるのです。
香炉は必ず必要なわけではありません。

もし、茶香炉や右のようなウォーマーがあれば、アルミ箔をしいて、お香を載せて楽しむことができます。

単体のインセンスでもすばらしい効果を示します。
例えば大茴香(スターアニス)には、シキミ酸が含まれています。シキミ酸は強力な抗ウイルス作用を持つ化合物です。実際、インフルエンザの治療に人気のある薬であるタミフルの主要な有効成分の1つです。

大茴香をお香として楽しむことで、空間のウィルスの除去を期待できます。

こちらでは薫香としてご利用できるインセンスをご紹介します。