治療効果の測定

代替療法では昔から難点であるのが、「効果の測定」です。

ある鍼灸師は「効果があれば、痛みの度合いが減り、関節の稼働域が広がる」と云います。
しかし、患者さんに自覚症状を聞くことはどうなのでしょうか?

体の状況は患者さんの気分で変わります。 「患者さんがいい気分になればいいのさ!」という考え方もあるでしょうけれども、治療家たるもの患者さんが自覚していなくても施術により体がどう変化したかを知りたいのではないでしょうか。

だからこそ、いろいろな方法が考えられました。 ポピュラーなところではOリング。 oring 正確だという方もいれば、主観がまざると言われていますが、私は「いい」「悪い」という判断が入ることが純然たるデータとしては苦しいと思っています。

体の歪みを見ればいいと、モアレを取るところもあります。 moare   体の歪みはわかりやすいのですが、写真のように裸にならないとわかりにくいところが普及しない理由だと思います。

よくわからないオーラを取ったと主張するカメラで撮影したものもありますね。なにを測定しているかわからないので治療効果測定とすることは、危険です。auracamera

私は経験からサーモグラフィが全部とはいえないけれども、かなり治療効果を調べるためにはいいのではないかと思っています。 handthermo   一般的には血行がよくなると体温はあがりますから、変化を見つけやすいです。

私の手を撮影してみたところ。

通常

beforepic

刺激後、

afterpic

最大温度があがり、ちょっと赤い範囲がひろがっていることがわかります。

客観的です。

症状によっては副交感神経を刺激し、血行が滞ることすらわかります。

また、血行を意識してコントロールすることは難しく(できなかないですが)、患者さんの考えに基づく主観に左右される意見よりも、体の反応を知ることができます。

体の末端で、患者さんが冷え性と感じているならばサーモグラフィで測定しても実際に冷えていることはいくつか論文があります。(サーモグラフィ、冷え性などで検索してみてください。)

どこを測定するかは治療内容にもよります。

温度を測定するカメラは「温度を発するものは温度に応じた電磁波(赤外線)を発している」原理によります。 放射されている赤外線をセンサーで映像化します。

サーモカメラからなにかを発することは原理的にありません。 安全です。 サーモグラフィでの測定結果をいろいろ蓄えていきたいと思っています。

今までサーモグラフィはとても高価でもっぱらレンタルでした。購入は困難でしたが、最近は相対的な簡易的なものは、安く入手できます。

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