野菜スープ

あらためて考えてみたい、野菜スープ

1990年代前半に「野菜スープ」という代替療法が流行った。記憶が風化しないようにあらためて今、考えてみたい。
もとは、小冊子「生命(いのち)の恵みへの招待」(予防医化学研究所編印刷)であった。冊子には著者名は出ていないが、立石和という人物である。これが、後日「野菜スープの怪人」(おそらく週刊文春の記者が名づけたと思われる)の活躍の始まりであった。

私が、野菜スープの話を聞いたのは、1992年ごろだったと思う。いわゆるニューエージ系の講師がサイババやUFOの話をする中で奇跡的な治癒が起きる食材として聞いた。
原本の入手先を尋ね、「生命(いのち)の恵みへの招待」を入手した。オーバーな内容と野菜スープがなにものかをご理解いただくために一部を引用する。噂だけで知っている人も原文をご覧になったことはないのではないだろうか。

生命(いのち)の恵みへの招待

生命の恵みへの招待(第一部)

第1章  癌

癌は99%治る。但し現代医化学と、既成の事実、概念だけではまったく治る可能性は少ない。この癌の研究にかけて、30年の歴史がある。その歴史を語る前に、研究の為に犠牲となってくれた、多くの動物たちと、御協力くださいました多くの皆さん、そして黙って見守ってくれました周囲の人々に心から感謝します。

なお、この書ができるまでにお力添えを戴きました皆さんに重ねて心から感謝と厚くお礼を申します。

 1990年2月 吉日予防化学研究所

 予防医化学研究社編集

 D.rロバート、ジョー

 カァーンズ・タツイシ

第2章  野菜が教えてくれた神秘

手のひらにのる程、少量の土壌の中に、日本の総人口と同じ位の微生物が生きている…ということを皆さんはご存知ですか。抗生物質ペニシリンなどは、ほとんどこの土の中から造られています。こんなすばらしい自然の土壌の中から、新しい芽を出し、大きく成長する野菜は、こうした多くの微生物によって、数限りない栄養素の恵みを受け、太陽の光のもとですべてを吸収して、私達人間の身体の健康管理にかくことの出来ない葉緑素、鉄分、リン、ミネラル等あらゆるビタミンを豊富に提供してくれています。にもかかわらず、自然をなおざりにして、自然を忘れてしまった多くの人々が自然から見放され、症病という患者になる。億ともいう微生物によって生き成長した野菜には、こうした抗生物質にも勝る本物で精製された薬物が含まれているのです。だから、野菜を食べなさい!食べるのが嫌ならスープにして飲むといいということをおすすめするのです。ところで、近年の農業はこの野菜すら化学合成物質の肥料を入れた水で、水耕栽培という農作物を造ることに成功したが、これは土の中に含まれている微生物の抗体はなく、ただ野菜というほかない。それよりも恐ろしいことは、この野菜が吸収している合成物質は化学肥料であることも判明している。いずれは、人体の機能に大きな影響を与えるものとして要注意。
さてここまで説明すれば、もっと知りたいというのが人間の心理でもあり感情かも知れない。当然そうなってほしい、そこで、多くの人々が最も恐れ、関心をもっているガンという症病、このガンにかかると絶対に助からない…と思っている人々がほとんどだといいます。ところがこのガンにだけ好んでくっついていく物質がある。それがチロシンから変化したアザチロシンと、人体の三分の一をしめている硬蛋白質のコラーゲンです。この物質はガン細胞をみつけると、その周囲に集中していつのまにかガン細胞を包み込んでしまう不思議な力をもっていることが分かった。但し、コラーゲンやアザチロシンなど多くの物質が人間の体内でくりひろげるメカニズムについては、未だ分かっていないが、身体の栄養のバランスをとることと野菜のスープによって、薬物中毒からガンの治療法、機能障害などには驚異的な効果を表わしてくれます。どんな薬物よりも、自然の恵みに私達は感謝しなくてはなりません。(スープには、癌を予防する葉酸が大量に含まれている。)

牛乳・ミルク製品について
(牛乳・動物性肉)牛乳、肉類の摂取量が多くなればなるほど、この肉に含まれる脂肪やタンパク、特に脂肪は、皮膚の表面近くに蓄積され、(人体の皮下脂肪層の下部にもぐりこみ、皮膚を押し上げるため、人体の表皮は凹凸の状態をつくる。そして、滑らかな皮膚は紫外線を反射することが出来るが凹凸となった皮膚は、まともに紫外線を受け止めてしまう。)そのために露出(肌)し外出することの多くなった現代社会の情勢から、皮膚に与える太陽の直射日光は、紫外線をより多く受け止める結果となり、メラノーマという皮膚癌がより多く発生することになった。アメリカ人の場合は、背中等に多く、日本人には、足の平に多いマメ、魚の目のような状態で始まる。但し、これを切開すると、リンパに入り、肺に転移する例が非常に多く、確立も高いため死亡する。またミルク、牛乳に含有されるカルシュウムが大量であることから、消化できず、人体の骨の中から、カルシュウムを引き出して排泄しまうため、骨が折れやすく、また変形しやすい軟骨状態をつくる。と共に、抵抗力のなくなった身体には、都合よく、ガンを誘発させる、最高の条件をつくる。そして、肉の中に含まれている血液は、人体に入るとアレルギーをつくる要因とも云われる。日本人には、ミルクを消化する酵素でラクターゼというものが大腸の中で少量できるが消化の助けにほど遠い。

(参考)
魚介類に含まれている自然のカルシュウム、鉄分、ビタミンB2は肉の3倍から7倍もある。

ジュース(ビン・缶・パック・スポーツ飲料)など
ドリンク剤(ビタミン・栄養・健康・生薬入りドリンク)など 年間一万人を越すといわれる腎透析患者さんが増えてきた。その原因の第一にあげられているものが、ジュース・ドリンク剤の中に含まれている化学合成物質である。
この合成物質は、体内に入ると腎臓の壁に付着して対外に排泄することは不可に等しく、そのため腎臓機能を低下させ、ついには不能とする恐るべき代物である。

(参考)
日本の通産、厚生省も同じ果汁100%と記入してあっても、現物は30%入っていればあとはなにが日あっていても10%と表示できる。これが日本の法律であるということを頭に入れておくとよい。どのような表示がしてあっても、日本の飲料水には信用のできるものがひとつもない。だったらどうするか………飲まなきゃいい、飲んだら死ぬよといっておいたほうがよい。  (予防医化学研究社編)

第4章 野菜スープの作り方

●基本材料
大根  … 一本の4分の1コ
大根葉 … 1本の4分の1

人参  … 2分の1本

ごぼう … 大4分の一(小なら2分の1)

しいたけ… 一枚(自然乾燥したものを使う、手に入らぬ時は生しいたけを自分で乾燥してください。市販の電気乾燥したものはビタミンDがなくなっているから不可)

1.野菜はあまり細かく切らないで、大きめに皮ごと切っていれてください。

2.野菜の量の三倍の水を入れます。

3.沸騰してから一時間煮込みます。(弱火)

4.スープをお茶代わりに飲みます。

5.残ったスープは、味噌汁、吸い物、ラーメン、うどんの汁の中にいれてご利用ください。

6.鉢植えの草木が枯れかけたときは鉢の周りにスープをかけてください。元気になります。

7.庭木の場合は根本から少し離れてスープをかけてください。元気になります。

※注意

①野菜は、ボイル、あくだしをしないでください。

②野菜を多く入れれば、それだけ早くよくなるというものではありません。どこまでも基本を守ってください。

③なべはアルミ製か、耐熱ガラス製をしようしてください。スープの保存はガラスポットまたはガラスビンを使用してください。

第5章 玄米茶の作り方

玄米…一合 水…8合

1.玄米を濃いきつね色になるまで、油のついていないフライパンで混ぜながらはぜないように炒る。

2.同時に鍋に8合の水を沸騰させ、その玄米を入れすぐ火をとめる。

3.5分間そのままおいておく。

4.玄米をこして、そのお茶を飲む。

注:・病状によって飲む量を変える。

・玄米茶はプロティン等を絶対に混ぜて飲まないようにする。

二番茶の出し方

上記の一番茶をとった出しがらを、同じように水8合を沸騰させて、その中に出し殻をいれて、すぐ火を小さくして、約5分間せんじてください。5分したら、前回と同じように、すぐアミか、ざるでこしてください。

1,2番茶を混ぜ合わせて飲むのもよい。

◆第4章・5章の注意事項

1.野菜のスープと軽く考えないこと。ホーロ、テフロン加工した鍋は決して使用しないこと。ホーロ、テフロンが溶けてしまいます。

2.他の薬草、その他の植物等混合しないことです。場合によっては、青酸よりも強い毒性に変化することもあります。

3.作り方の基本以外のものを絶対に入れないでください。

4.野菜スープは、人体の中に入ると化学変化をおこし、30種以上の抗生物質を作ります。

5.どのような傷病にかかkっても、体温は一般の方と異なり、一度は低くなります。風邪をひくことも少なくなり熱の心配がない。

6.腎臓病、痛風の方は絶対使用(飲まないで)ください。

7.野菜スープと玄米茶は同時に飲まないでください。効果が半減します。必ず守ってください。(15分以上の間隔をおいてください。)

8.野菜スープの目的は、体細胞の増殖強化を促すと共に、白血球血小板の増強とT細胞の働きを3倍の勢いで増やし、強力な人体をつくることにある。

第6章 蘇生と効果

その効き目には、コラーゲン(人体では一番硬い蛋白質)の増強を促進させ、年齢に関係なく成長時の子供と同じ様な身体をつくる原動力になると共に、体内に入った野菜スープが化学変化を起こし、30種以上の抗生物質になり、その中でもアミチロシンやアザチロシンのようながん細胞にだけ飛びつく特殊な物質が増えることで、癌は3日間で征圧し、人体を構成している体細胞に変えることができる。と同時にこの体細胞が癌の免疫をもっているがために二度と癌にかかることがない。

上記の条件を揃えることで、末期癌の患者さんでも、100%生態がよみがえってくる。酸素吸入をしている患者さんでも、45分間隔で野菜スープ200ccと玄米茶200ccを交互にカテーテルを使用し、胃、または腸に注入してやると、体細胞が一期に増加してっくるため、生体そのものが蘇生し、元気を取り戻すことができる。この場合、患者さんに投与する野菜スープと玄米茶は一日量一リットル程度でよい。翌日からは患者さん一人で飲むことができるようになる。ただし、注意しておきますが、抗がん剤、その他の薬物の投与はしないでください。
末期癌の患者さん一万人以上、すべての人々が生存し、働いている。実行した皆さんの99%である。

玄米茶の効能は、利尿作用の促進剤とあわせ糖尿病患者さんの糖の分解と、インシュリンの働きを助長させてくれる最高の飲み物です。また、それと同時に、腹膜にたまった水を抜くのにもどんな利尿剤よりも即効してくれる特効薬にもなり、血液並びに血管内の浄化作用は驚異的威力をもっています。それが事実心臓病患者さんに、野菜スープと玄米茶を一日量0.8リットル以上を20日間投与すると、すべて正常になります。

 

この野菜スープは一時、たいへん有名になり、立石和自身が「元祖野菜スープ強健法」(徳間書店)を出版したくらいである。ところが、1993年ごろから、あまりにオーバーな効能の宣伝に週刊文春が継続的に取り組み「野菜スープの怪人」のウソを暴き始めた。オカルトコンサルタントの船井幸雄氏も宣伝に加担していたことも忘れてはならない。
1994年に岐阜、福岡両県警により、医師法、薬事法違反の疑いで立石は逮捕された。

このため、「元祖野菜スープ強健法」は一種の禁書になり、公立図書館によっては貸出禁止となっているようだ。

野菜スープはまったく意味がないのか?

小冊子「生命の恵みへの招待」はたしかにおおげさどころかウソが多く、信じた人に不幸をもたらしたこともあったと思われる。
カルシュウムが牛乳などでは取れない、牛乳は体に悪いという説はオルタナティブな世界では有名な伝説だし、末期癌が99%治るなどいう話に根拠あるわけがないことは、まともに考えればわかりきっている。

しかし、インターネットで「野菜スープ」を検索するとダイエットとしては一分野として成立しているし、大根、大根葉、人参、ごぼう、しいたけを煮出したスープが人体に有害であるとも思えない。

野菜スープというものがもつ効能が否定されつくすものではないと考えられる。
廃刊になったが「『野菜スープ』の疑問に答える」(マキノ出版)という本を五反田西口クリニック院長 長屋 憲という医師が書いている。この中でも健康雑誌「安心」で特集を行った結果、効果があった症状や病気として、

アトピー性皮膚炎、荒れ肌、アレルギー性鼻炎、胃炎、胃のポリープ、高脂血症、生理痛、生理不順、ひざ痛、便秘、腰痛、かすみ目、肩こり、肝炎、肝硬変の予後、狭心症、くも膜下出血の予後、血糖値の改善、下痢、高血圧、口臭、口内炎、子宮筋腫、子宮頸ガン、歯周炎、歯槽膿漏、湿疹、十二指腸ポリープ、しみ、白髪、しわ、痔、じんましん、頭痛、ぜんそく、前立腺がん、大腸がん術後の予後、蓄膿症、通風、疲れ目、てんかん、にきび、乳腺繊維腺腫、抜け毛、脳梗塞の後遺症、脳腫瘍、肺炎の後遺症、白内障、鼻茸、冷え性、鼻炎、肥満、疲労感、吹き出物、不整脈、不妊症、耳鳴り、目の腫瘍、老眼

医師が効能を臨床面だけとはいえ効果を認めるほどだったのだ。

しかし、医師も

  • ガンが99%以上治るというのはいいすぎ
  • 医師の薬をやめることは、場合によっては危険
  • 他の食物と一緒にとっても問題はない
  • 糖尿病で血糖値が著しく下がる期待はむつかしい
  • 「三十種類以上の抗生物質をつくる」といったことは証明されていない
  • そのほか「なければならない」は、そうやったら効果があった程度に捉えるべき

といったところは、おかしい、とクレームしている。

野菜スープの効果はみなおしてよいのでは

違法診療で立石氏は逮捕されたが、それと野菜スープの効能は別であろう。
野菜スープの材料の組み合わせは漢方薬のようなもので、相乗効果を組み合わせによっては期待できるはず。
少なくとも野菜摂取不足が修正され、とくに血の汚れが取れることで体全体が健康になるのではないか、ということは否定することではない。

神秘的な衣をまとわせず、単純に健康食として取り入れればいいのだと思う。
野菜スープは、アメリカでも「体にとてもいいスープ」とされている、という話もありレシピはひそかに世界中に出回っているようだ。

女性セブン2012年11月22日号にアンパンマンで有名なやなせたかし氏がこんなインタビューを載せている。
「テレビや雑誌で“これは健康にいい”と誰かが推薦していると、すぐに試したくなるのがボクの癖。旬の野菜を煮込んだだけの野菜スープはね、食べはじめたころはさして変化もなかったんだけど、続けているうちに老人斑がだんだん薄くなって、ついには消えちゃった。皮膚科で“生涯、消えない”といわれた帯状疱疹跡のシミもみるみるうちになくなったしね」

2016年6月にはこんな記事を発見。(出典:MAG2NEWS)

食べれば食べるほどやせられる!!

「食べれば食べるほどやせられる!」そんな夢のような、脂肪燃焼スープダイエット。これは、いつでも手に入るキャベツ、タマネギ、セロリ、トマト、ピーマン、ニンジンで作ったスープ。

体内の毒素を排出し、体の中からキレイにすることで代謝をアップし、やせやすい体に生まれ変わらせてくれるそうで、お腹いっぱい食べても太るどころか、みるみる脂肪を燃やしてくれるのだそうです。

6種類の野菜を適当な大きさに切り、コンブとかつお節のだしと鶏がらスープの素の3種類で煮て、最後に天然塩とショウガで味をつけて出来上がり。野菜のうまみがたっぷり溶け込んでいるので、このシンプルな味付けで美味しいそうです。

基本夕食の前に1杯食べるだけですが、朝食や昼食に食べても量をふやしてもOK。健康的に無理なくダイエットをしたいという人にはうってつけの脂肪燃焼スープダイエットということです。

関連記事