気学の出自

時々、驚くような文章を発掘してしまうことがある。 以下、「断易入門 (菅原 壮 著作集)」の中で菅原先生が書き残したことである。

九星は人の生れ年を九つの星に当てはめてこれであらゆることを判断する占術である。我が国では俗間の占い者は大てい之を用いている。非常に普及している占 法だが、明治の末期に園田真治朗という人が、之に生れ月を加えて、気学という占法を発案した、九星より精度を増し、而も簡単で解りよい新占術なので忽ち占 業界に流行し、流派も続出し一派では名を変えて法象学とも称している。 。。。。 この気学は現今の占い界では非常に普及してたいていの占い者は、これのみで方位を見、家相を見、合い性を見、その他人事百般、社会問題迄も占断している。 真の易者から見たならば、おこがましいことで、身の程知らずと苦々しく思うだろうが、之が占業界の実情なのである。簡単に生まれた年月の星だけで占うこと ができ、而も学力がなくとも覚えられるのだから、こんな便利な占術は少ないだろう。 。。。(もっとも)。。。 私自身は気学をそれ程信用しない併し否定もしていない。私の恩師加藤大岳氏は日本第一と言われる易の権威で、汎日本易学協会の理事長として正統の周易を鼓 吹しておられるが、易以外の所謂雑占は殆ど問題にもされていない。弟子の私も又雑占を信ずる気になれない。吉方を選んで取引した相手が破産になったり、吉 方から受け取った手形が不渡りになったり、合性大吉で吉日に結婚した夫婦が離縁したんだという例を数多く聞く。 。。。(あと、気学の解説)。。。

p271より抜粋。 菅原先生など運命学をまともにやられている方に取って、占術は当たるも八卦、当たらぬも八卦というレベルのものではなかったようだ

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