こっくりさん

集団で行う潜在意識との会話方法

いわゆる憑依現象、交霊現象として行われる「狐狗狸(こっくり)さん」ですが、潜在意識との問答ともいえます。数人で行う場合は、わずかにその中で思いが強い人の意見がでるようです。それでも、思わぬ解答を得られる点を評価したいのです。もっとも、行う人が霊についての感受性が強いと霊が降りることもあるのかも知れません。

もともとは19世紀に西洋で流行したテーブルターニングや、ウィジャ盤などの占いに端を発し、それが明治時代に日本に伝わったものです。明治18年から20年にかけて、全国的に大流行しました。これが「こっくりさん」の第一次ブームといわれています。その後、戦時中に戦争に行った兵隊が帰ってくるかどうかといったことを占うため大流行したり、何度か流行った後、1970年代には映画「エクソシスト」の関係か、子供達の間で流行した。(私もこのころやってました)

ここでちょっと標準的な?やり方を振り返っておきましょう。

左のような内容の紙を用意し、窓の側の机にみんなで座ります。

鳥居のところに10円玉を置き、2人以上の人の人差し指を10円玉の上におきます。

呼びかける対象をきめます。地方によりいろいろですが、あなたができるだけ素直に信じられる存在をきめます。コックリさん、守護霊様、・エンジェルさま、キューピッド様、おキツネ様などというのが有名です。
ここではコックリさん、とします。

  1. 窓を開けて「コックリさん、コックリさん、おいでになりましたら(開けてある窓の方角)の窓からお入り下さい。」と唱えます。
  2. 「コックリさん、コックリさん、いらっしゃいましたら「はい」へ進んで下さい。」と唱えて待ちます。
  3. そのうち、誰も力をいれていないのに、ススーっと十円玉が「はい」のところに動くと思います。ここで驚いて十円玉から指を離してはいけません。
  4. さあ、質問してみましょう。「はい」「いいえ」で答えられること以外にも言葉で聞く質問にも答えてくれます。
  5. ひととおり終わると「どうもありがとうございました。(窓のあいている方向)からお帰りなら「はい」へ進んで下さい。」と唱え静かにでていってもらいます。
  6. 使った紙は燃やし、十円玉はその日の内に使うことになっています。

西洋ではウィジャ板(Ouija Board)というものが使われます。10円玉の代わりにハート型のすべりやすい板がついています。やり方はコックリさんとほとんど同じ。

筋電図により手を乗せている人間達が動かしていることはわかっています。にもかかわらず本人達は自覚していないところが興味深いのです。被暗示性の高い人、例えば若い女性のほうが実験はうまくいきやすいようです。

なお、やっている間に周囲の人間が笑ったり、ふざけたりしないようにしなましょう。というのも、参加している人の深層心理が剥き出しの状態なので、心に障害をもたらす可能性があります。

しばしばノイローゼ状態になるのは、このためではないかと思われます。その場合は、お祓いといった儀式、形式で心の傷をいやすのがよいといわれています。万が一のことがあります。落ち着いて対処する準備をしておきましょう。

しかし、こっくりさんをやっていてバカにして、おかしな霊に取り憑かれたという話はいくらでもあります。
君子危うきに近寄らずで、あまりやらないほうがいいように思います。

関連記事