数秘術

数は順序や量を示します。しかしその数そのものが意味を持つという考え

数自体が意味をもつ、という考え方は太古から受け継がれてきたものです。
考え方のエピソードとして次のようなものがあります。

古代中国人は、意見が割れた場合、同じ意見をもつ者の数を数えた。現在行われている多数決をするのではなく、賛同した人間が何人いるか、というその数により天意を聞こうとした、といわれる。

このように数字の意味を考える世界が数秘術の世界です。
各数は簡単に説明すると、次のような意味をもちます。なぜそうなのかを説明していると、参考文献のような本ができてしまいます。ここでは割愛します。

意味
1 神。意思。男性。自分。意思と達成。点。始まり。唯一
2 女性。不調和。受容。協調と平和。対比。性別
3 完全。調和。自己表現。快適。動。三位一体
4 安定性。物理的存在。訓練。制限。方位
5 知性ある人間。(5体)自由。生命、中心
6 完全。結婚。秩序。調和。1+2+3
7 ひとつの周期の終り。完成された意識。知恵、週
8 生産性。繁栄。物質と精神の2面性。権威。お金。
9 神聖。宇宙全体。達成。博愛。

さらに、11,22,33は特別な意味をもった数であるとされています。

意味
11 インスピレーション
22 大きなことを建設する
33 人類への奉仕

これらの数の性質については、あまり異論はないようです。

しばしば数秘術はカバラやタロットカードと関連づけられて話がなされますが、私は関係ないと思っています。というのが数秘術での上記のような象意とカバラの生命の木の数字の定義、タロットカードの数字は象意の面からも関連を見出せません。もしそこに関連を見出すとするとかなりのこじつけが必要だと思われます。調べてみてください。

さて、上に出てきた数字と森羅万象を結びつけるにはどうするかというと、すべてを一桁の数字に集約します。

例えば、知り合いの方の携帯電話番号が090-111-2222だったとしましょう。

  1. 0+9+0+1+1+1+2+2+2+2=20
  2. 2+0=2と一桁の数字か11,22,33になるまで計算します。

解釈は状況によってかわりますが、原則はあなたから見た象意をあらしていると考えてください。
つまり、知り合いの方はあなたからみて2の象意をもっているということです。

ところで、数秘術と称して、しばしば名前をアルファベットに変換し、数字にあてはめただけの方法をとっているものがありますが、筆者は賛成できません。理由は、名前の音を数値に変換できないからです。例えば、”ROU”という音は固有の数をもつようです。海外の正当な数秘術はそのような特定のパターンの音に対して数値をもっています。
日本人の名前の音と数の関係についての研究は、私の知る限り、行われていないと思います。

また、英字ー数換算表は(A=1,B=2など)極めて安易なものしか使われていません。換算表はさまざまなものが古来より作られており、もっと研究されるべきものだと思います。

ところで、もしあなたが直感に優れた能力があるのならば、ここに掲げたような方法は必要ありません。数種類の石を机の上にばらまいた形、コーヒーのしみから涌き出てくるイマジネーションで十分、占いを成立させることができます。

参考文献:

数秘術(青土社:ジョン・キング)

カバラで知る運命の秘密(福昌堂:山田孝男)

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