ホワイトノイズ、ピンクノイズ

ホワイトノイズの効用

人の耳(と脳)はほんとうによくできていて、周囲の雑音にかかわらず目的の音を拾い出すなんてことを簡単にやってのけます。
しかし、この耳と脳の連携がくずれると、耳の傍をとおっている血管の拍動が聞こえたり、耳鳴りが聞こえたりということになってしまいます。脳がセンサーとしての耳からの信号をうまく処理できないんですね。

そうじゃなくても、非常に静かなところでは「キーン」という音が聞こえているような気がするのは誰もが経験するところであり、そういうところでは小さな音でも非常に気になります。電車のようなざわついたところでも眠れるのに不思議ですね。少なくとも、あまり音のしないところほど、神経質な方にはツライこともあるようです。

そこで、ある程度の音があったほうがいい、ということでヒーリングミュージックをかけてみたりします。

が、やはり自然の生み出すリズム、波の音などがもっとも好まれます。というのも、飽きないんですね。波の音には、あらゆる周波数の音が含まれています。同様のものに、放送を受信していないテレビのザーっという雑音があります。(人工的に波の音を作るにはホワイトノイズを加工するんです。)ホワイトノイズは、聴く人のその時々の精神状態に応じた落ち着きをあたえてくれます。

ホワイトノイズは日本語にすれば「白色音」ですね。どういう意味なのでしょうか? 白い光がプリズムによりいろんな色から出来ていることはご存知のとおりだと思います。同様にホワイトノイズはあらゆる周波数を含んだ雑音なのです。それゆえ、他の音を薄める効果があります。

ホワイトノイズはいろんな役にたつようです。アメリカでも非常に流行っています。

睡眠障害への対策
気になる音(どこかから聞こえる音楽、テレビ、犬の鳴き声、虫、人の話し声など)
を大幅に減少してくれます。ホワイトノイズはいろんな音から出来ていますから、特定の音として認識のしようがありません。
耳鳴り低減
耳鳴りは耳が鳴ってるんではなく、脳の聴覚皮相の過敏反応で起きることが多いのです。そこで、耳鳴りから関心をそらすため、ホワイトノイズ発生器が有効だそうです。

感覚器官が鋭敏になる
触覚が鋭敏になる現象は、ボストン大学の論文で発表された効果ですが、感覚を遮断すると感覚器官が鋭敏になることはガンツフェルト実験などでわかっています。

この実験は、夢見状態と同様な変性意識状態を作り出すためにおこなわれたもので、内側にピンポン球を半分に切って両眼をそれぞれ覆うように装着し、赤色灯を点滅投射します。耳にはヘッドホンを装着させノイズを聞かせます。身体全体はリクライニングシート上に寝かせます。実験自体の詳細はこちらにあります。大事なことは、変性意識状態にまでもっていけるということです。

赤ちゃんの夜鳴き対策
赤ちゃんが泣き止まない、寝ない時に聞かせるスーザー(Soother)という音は、イギリスで開発され日本でもCDで10年以上売られています。これはホワイトノイズの低音を強調したピンクノイズといわれている音です。それよりも単純なホワイトノイズのほうが泣き止むという人もいます。もっとも、赤ちゃんの泣きやまないのには種種の理由と対策があります。(コラム参照)
基本的に、あまりに静かな部屋を落ち着かせるために使います。
かわったところでは、電話を盗聴されないように鳴らしておく、という使われ方もあるようです。 このようにいろんな効果をもたらすホワイトノイズですが、発生させる方法は、いろいろあります。

思念レベルの中和
これは瞑想の専門家の方がおっしゃっていることですが、ホワイトノイズの上記のようなつかみどころのない特性は思念レベルにも適用できるということです。
たとえば、運が悪い、自身に起きたことなのか、もらったのかを問わずネガティブな想念を消し去ることができます。
この場合、時間は比較的長時間必要です。

ホワイトノイズの入手方法

以前、機材を提供していましたが、現在ではスマートフォンで以下のYoutubeを再生することが簡単です。

また、ピンクノイズというものもあります。
ピンクノイズとは、低周波になるほど音量が大きくなり、高周波になるほどと小さくなるノイズです。
同じ周波数構成を持つ光がピンク色に見えることからピンクノイズと呼ばれています。

周波数に反比例した出力パターンをもつピンクノイズですが、この反比例を「1/fゆらぎ」と呼びます。聞いたことがあると思います。
1/fゆらぎは日常や自然界にも存在するゆらぎで、具体的には鼓動の間隔、小川のせせらぎ、ろうそくの炎の揺れ方、スカートの揺れなどがあります。
人間の身体も1/fゆらぎを有しているため、共鳴して精神が安定しリラックス効果があると考えられています。

 

お使いいただいた方から、こんな話をいただいています。

子供の夜泣きに使ってみたのですが、夫も驚くほどに寝るようになりました。あまり大きい音にしないほうがよいのでしょうか。

 

大きい音はよくないし、脳は音を処理していますからあまり長時間は聞かないほうがいいでしょう。疲れます。

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