風水

一般人には関係のない風水

華僑の現役の風水師の方に特別にお話しをうかがう機会がありました。
誰かはわからないように話し自体や文体は変更していますが、世の中でいわれている風水からすると、あまりに違います。

三国志や孫子を好む人間が日本人には多いが、本来の意味合いを知らない人も多いようだ。「 天の時、地の利、人の和」これは重要なことにもかかわらず、多くの日本人は次のように考えている。「天の時は運、地の利は仕事に適した地域、人の和はブレーンや仲間」
だから仕事に適した地に住んで人との係わり合いを大切にしながら天運を待てば良いなどと、考えて一生を無駄に終らせる。

「天の時、地の利、人の和」とは簡単な順に並べた言葉である。最も難しいのは「人の和」だ。
人の和とは人と仲良くしたりブレーンを作るというような単純なことではない。「人の和」とは「人との和合」のこと。 これは「自分が人を赦し、自分も人から赦される」という氣の最終的な解決を重要視しているのだ。 誰をも、どんな人間をも赦し、そして誰からも赦される人間になることを「人の和」と言う。

次に「地の利」とは、自分にとって都合の良い場所のことではない。 「天から見てその人に成功をもたらせるに都合の良い場所」ということだ。 これは「人の和が本当に自分のものになってきたら、自然に地の利の良い場所に導かれていくことになる」ということを示している。
風水的にも霊的にも生活環境的にも、何も考えなくても自然と恵まれた場所を選ぶようになるということだ。何も考えなくても成功する人は自然に良い場所に住まう。
自分が自然に風水に適った場所に住めるか住めないかは自分でもわかる。 誰が何を教えなくても、成功する下地がしっかり出来ている人は風水調整のほとんど必要ない場所に自然に陣取る。

この決定的な差は「徳」があるかないかだ。「徳」とは「人を赦す心」が多いか少ないかということだ。 失敗が続いたり、何事もうまくいかない人は自分の心を再確認してみれば良い。人を妬んだり、自分を偉くしたがったり、とにかく人に対しての個人的な憎しみが多いはずだ。嫌いな相手というのも多いだろう。 「人の和」が完成され、自然に「地の利」の良いところに住まう事が出来るようになれば「必然的に天の時がやってくるしかない」。 待たなくても天の時はやってくるようになるから「人との和合(人間の心の陰陽)」を整えればいい。すると何も考えずに住んでも自然と風水や霊的なこと、すべての環境が天の氣を下ろすに相応しい「地の利」を選ぶように人間そのものが変わってくる。

風水は、成功者が万一の「千里の堤防の蟻の一穴」を防ぐために、風水師を呼び確保するためのものだ。その風水師も宣伝も店もかまえていない。固定の顧客を定期的に見てまわる以上、そんなことをする必要がない。
そして、風水師は体で独特の氣の流れがわからねばならない。ほとんどが幼少のころからの口伝や秘訣で伝えられ、本を読んだところで肝心なことは書いていない。

というお話をいただきました。

いかがでしょうか?まるで人生をうまく生きていくための奥義ではありませんか?
この記事を読んでおられるあなたは、可能性はあるのです。

 

その後、私もいろいろと調査をしました。とくに近年、風水に関しては英語の本が多数出版されており、日本よりもアメリカでの研究のほうが進んでいるくらいです。日本ではどういう効果があるのかいまいちはっきりせず、家相のできの悪い息子くらいの扱いです。

運命学の大家で著作も多い佐藤六龍先生は彼の師の張明澄氏が風水についての説明で易の「水風井」の卦を説明されたとおっしゃっています。簡単にいえば、井戸がある周りに人は集まり生活する、と。井戸は水脈がなければ出ません。かように人にもたらす環境の影響を知るのが風水である、ということです。

近年、ようやく日本でも世界的に有名な風水師レイモンド・ロー氏の風水の本が出版されたり(6000円以上しますが、それだけの価値はある本です)、ご本人が講習会を開催したりなさっています。著書を読むと少なくとも日本の風水とはまったく違います。例えば玄関の方向が家の方向だ、なんて書いてません。これだけですでに単なる家相じゃないことがおわかりいただけるでしょう。
「未来永劫栄える家はない」理由として、風水は周囲にある形あるものと時間の影響を受けるとおっしゃっています。日本での巷の風水解説本にそんなこと書いてますか?

風水が凶に出た例として、ジョン・ベネ殺害事件を取り上げています。内容はともかく、この事例から少なくとも風水のエネルギーは誰もが影響されているものである、ということはいえると思います。貧富を問わない個人だけではありません。風水でソ連の崩壊や湾岸戦争の勃発、香港の復権などをいい当てています。風水でそのようなことまでわかるとは驚きです。

正当な風水師はもちろんロー氏以外にもおられ、ようやく日本語の著書が出ています。基本は同様であり、口伝、秘伝はあるでしょうが基礎レベルの考え方では風水を個人で活用する道はあると思います。
一流の風水師も大事ですが、日本にはびこるエセ風水師を駆逐するためにも正しい技術をもった普通の風水師が多く出ることを願ってやみません。私も少しずつ勉強することにしました。

ちなみに「私も風水を勉強したい」という方へ。いきなり風水の専門書を読むとつらいと思います。陰陽理論、五行理論、九星、易、できれば四柱推命の知識があったほうがいいです。

易については書店にあまり本が並んでいないでしょうが、作家の高木彬光がいい本を多く残していますから読むといいでしょう。

2017年追記:つまり風水グッズというものは、ほとんど役にたちません。
黄色いものは金運がよくなるとか、水槽を置けとか、まったく意味ないです。

へんなふうに水槽やガラスケースや鏡を置いて結界をたまたま作ってしまうと霊が溜まったりします。

まず、「気のいい部屋」「気のいい家」を訪れてみて、どういう感じか知らない限り風水に基づいた行為はやるべきじゃないです。

自然の多い土地を訪れ、地の気を感じられなければ風水理論だけではどうともなりません。
風水の古書を見てください。ほとんどが土地の形から人がイメージするとおりのエネルギーが出ているとするのです。
日本で出ている風水の本のほとんどが大切なことを書いていないという事実は私も確認しました。

風水理論よりも大事なのは風水を感じる感覚です。理論はそれを助けるに過ぎない、というのが現在の私の風水理論についての見解です。

普通は、上にも書いたようにたいていは余計なことをして運を落とします。

具体例をあげます。

お店で店の入り口付近にたくさんの植木を置いているお店は絶対に繁盛しません。
むしろそういうお店は終わりかけている証拠だともいえます。
バカみたいに「気の入り口の玄関に植木を置くといい」と書いた記事や本が多数ありますが、植木を並べて壁になっていると木性ではなくなり、土性->死です。
一方で玄関にたくさんの植木を置くことで繁盛する店もあります。
ラブホテルです。売っているサービスの特質からわかると思います。

かように、今の店の現状を風水で観察するとわかることはわかりますが、その五行の性格を見抜くのは簡単ではありません。ましてや風水に頼って改善するのは至難の技です。冒頭の風水師のいうとおりです。
むしろ儲かっているお店のマネをするほうがてっとり早く、確実です。

だから風水師も風水理論も普通の人には不要です。

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